ATM受取の特徴やメリット・デメリット、導入方法や受取方法を徹底解説
目次
ATM受取とは?
ATM受取とは、株式会社セブン・ペイメントサービスが提供しているサービスのひとつで、現金や電子マネーの送金サービスです。
ATM受取は、企業から個人への送金が可能で、個人から個人への送金はできません。
現金の場合、ATMから紙幣を受け取れ、硬貨を受け取る際はレジに発券したレシートを提示することで受け取れます。現金を受け取る以外にも電子マネーにチャージできたり、募金したりすることもできます。
一般的な送金サービスは、企業から個人口座に送金するのが一般的ですが、ATM受取では口座は必要ありません。
ATM受取の利用シーン
ATM受取の利用シーンには以下のようなものがあります。
ATM受取の利用シーン | |
返金 |
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キャッシュバック |
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経費・小口現金 |
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報酬・謝礼金 |
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ポイント交換 |
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その他 |
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ECサイトの運営やイベント会社などは返金手続きにも利用できたり、キャンペーンにも利用できたりと目的にあわせてさまざまな用途で使えます。経費精算の簡略化になるため、業務効率化につながるのもメリットといえるでしょう。
ATM受取を利用するメリット・デメリット
ATM受取を利用するメリット・デメリットを紹介します。
ATM受取を利用するメリット
ATM受取を利用するメリットを紹介します。
- 口座情報などの個人情報を確認する必要がない
- スピーディーな対応が可能
- 他社に類似サービスがない
- 現金書留や為替と比べて手数料が安価
口座情報などの個人情報を確認する必要がなく、企業としても工数が少なく済み、メリットがあるといえるでしょう。顧客への返金対応などに利用した場合、スピード感のある対応となるため顧客満足度の向上にもつながります。
また、ほかのコンビニや銀行で類似サービスがないのも魅力のひとつです。
ATM受取を利用するデメリット
ATM受取を利用するデメリットを紹介します。
- 送金上限は1回あたり10万円(電子マネーは49,999円)
- 顧客の生活圏内にセブン銀行ATMやセブン-イレブンがない可能性がある
- セブン銀行ATMやセブン-イレブンの営業時間外は利用できない
そして、受取人の生活圏内にセブン銀行ATMやセブン-イレブンがない場合、ATM受取を利用するためにセブン銀行ATMやセブン-イレブンに行く手間がかかります。また、セブン銀行ATMの設置されている施設やセブン-イレブンによって利用できる時間が決まっている場合もあるため、その場合ATM受取が不便に感じることでしょう。
ATM受取を導入にかかる費用
ATM受取には「初期費用」「月額利用料」「送金手数料」がかかります。
「初期費用」はサービス導入時にかかる費用です。詳細の金額については明らかになっていないため、面談時に確認しましょう。
「月額利用料」は、サービス開始後にかかる費用で毎月発生する費用です。金額は、
1万円と固定の金額がかかります。
「送金手数料」は、サービス開始後にかかる費用で送金件数に応じて発生する費用です。詳細の金額については明らかになっていないため、面談時に確認しましょう。
ATM受取を導入する方法
ATM受取を導入する方法は以下のとおりです。
- 面談
- 申し込み
- 手続き
- IPアドレス登録
- 利用開始
それぞれ詳しく説明します。
1.面談
ATM受取を導入する方法の1つ目は「面談」です。
サービスを申し込む前に1時間程度担当者と面談する必要があります。導入するにあたって不安な点や悩みがあれば面談のときに聞いたり、費用などの提示されていない詳細も面談の際に聞けたりするため、面談後にサービス利用したいか決めるとよいでしょう。
面談は【ATM受取】お問い合わせフォームより行いましょう。
2.申し込み
ATM受取を導入する方法の2つ目は「申し込み」です。
申し込みには以下の書類などの準備が必要です。
- 書類(株式会社セブン・ペイメントサービスから案内される)
- 履歴事項全部証明書(発行から6か月以内の原本)
- 取引責任者の本人確認書類(住所が記載されている顔写真付きの身分証明書のコピー)
- 固定のグローバルIPアドレス
3.手続き
ATM受取を導入する方法の3つ目は「手続き」です。
取引に関する確認手続きとして、企業の所在地と取引責任者の住所へ本人限定受取郵便で書類が送付されます。書類の受取時には写真付きの身分証明書の提示が必要です。代理で受け取れないため注意しましょう。
4.IPアドレス登録
ATM受取を導入する方法の4つ目は「IPアドレス登録」です。
IPアドレスの疎通確認として、専用ページにアクセスし確認します。
5.利用開始
ATM受取を導入する方法の5つ目は「利用開始」です。
動作確認後、問題なければ毎月第一営業日から利用可能になります。利用方法は専用サイトに送金登録するだけで、受取人に即時通知されます。
ATM受取として利用できるコースの現金コースと電子マネーコースの特徴は以下のとおりです。
【現金コース】
- 上限:1回あたり10万円
- 受取方法:1,000円以上の金額は紙幣で、1,000円未満の金額は①硬貨②電子マネー③募金
- 1,000円未満で電子マネーを選ぶ場合:交通系電子マネー(※)・nanaco・楽天Edy
【電子マネーコース】
- 上限:1回あたり49,999円
- 受取方法:交通系電子マネー(※)・楽天Edy
- 交通系電子マネーのチャージできる上限は20,000円、楽天Edyのチャージできる上限は25,000円
※取り扱い可能な交通系電子マネーは、Suica・PASMO・Kitaca・TOICA・manaca・ICOCA・SUGOCA・imoca・はやかけんのみです。
ATM受取で受取方法
ATM受取での受取方法を紹介します。
- 現金を受け取る場合
- 電子マネーを受け取る場合
それぞれ詳しく説明します。
現金を受け取る場合
ATM受取で現金を受け取る場合の手順を紹介します。
- 企業からのATM受取のメール(SMSや郵便の場合もある)を受信する
- お近くのセブン銀行ATMに行く
- ATMの「番号入力での取引」をタッチ
- メールに記載のある提携先コードを入力し「確認」をタッチ
- メールに記載のあるお客様番号を入力し「確認」をタッチ
- メールに記載のある確認番号を入力し「確認」をタッチ
- 取引内容と金額を確認し「確認」をタッチ
- 1,000円未満の硬貨は「レジ受取」「電子マネーにチャージ」「募金」の中から選ぶ
- 【レジ受取】
硬貨受取に関する案内を読み「確認」をタッチ
→ATMで紙幣を受け取る
→明細書を受け取る
→期限内にセブンイレブンのレジに明細書を提示し硬貨を受け取る
【電子マネーにチャージ】
電子マネーの案内を読み「確認」をタッチ
→カードリーダーに電子マネーを置く
→金額を確認し「チャージ」をタッチ
→電子マネーを取り、紙幣を受け取る
【募金】
募金に関する案内を読み「確認」をタッチ
→紙幣を受け取る
以上の手順で現金を受け取れます。
電子マネーを受け取る場合
ATM受取で電子マネーを受け取る場合の手順を紹介します。
- 企業からのATM受取のメール(SMSや郵便の場合もある)を受信する
- お近くのセブン銀行ATMに行く
- ATMの「番号入力での取引」をタッチ
- メールに記載のある提携先コードを入力し「確認」をタッチ
- メールに記載のあるお客様番号を入力し「確認」をタッチ
- メールに記載のある確認番号を入力し「確認」をタッチ
- 取引内容と金額を確認し「確認」をタッチ
- 受取可能な電子マネーの案内を読み「確認」をタッチ
- カードリーダーに電子マネーを置く
- 金額を確認し「チャージ」をタッチ
- チャージが完了したら電子マネーを取る
以上の手順で電子マネーを受け取れます。
ATM受取を利用する際の注意点
ATM受取を利用する際には、上限金額に注意しましょう。
また、ATM受取の電子マネー受取の場合は上限が49,999円で、電子マネーによって受け取れる上限金額が異なります。電子マネーのチャージできる上限金額は以下のとおりです。
- 交通系電子マネー:20,000円
- 楽天Edy:25,000円
ATM受取とデジタルギフトの比較
ATM受取は、セブン銀行ATMで現金や電子マネーを受け取れるサービスです。口座情報のやり取りが不要で、メールアドレスや電話番号のみで受け取れるため、個人情報のやり取りが最小限で済み、管理にもコストがかかりません。そのため、キャンペーンやアンケートのお礼としても気軽に利用できます。
しかし便利な一方で、受取人の生活圏内にセブン銀行ATMがない場合、不便と感じる方もいることでしょう。
そこでおすすめしたいのが「デジタルギフト」というサービスです。
デジタルギフトは、受取人が20種類以上の中からギフト商品を選べるため、受取人の生活環境にあわせて選べます。
選べるギフト商品の代表的なラインナップは以下のとおりです。
- ATM受取
- PayPayマネーライト
- Amazonギフトカード
- 楽天ポイント
- iTunesカード
- Google Playギフト
- PlayStation Storeチケット
- クオ・カード ペイ
- dポイント
- LINE Pay
- ビットコイン
ここでは、ATM受取とデジタルギフトの共通点と違いについても紹介します。
ATM受取とデジタルギフトの共通点
ATM受取とデジタルギフトの共通点は以下のとおりです。
- メールアドレスや電話番号のみで個人情報を取り扱う必要がない
- 月額費用や手数料がかかる
ATM受取とデジタルギフトは月額費用や手数料はかかりますが、個人情報の管理に負担がかからないことに加え、工数削減につながるため企業側としても導入することにメリットがあるといえるでしょう。
ATM受取とデジタルギフトの違い
ATM受取とデジタルギフトの違いは以下のとおりです。
ATM受取 | デジタルギフト | |
取り扱い商品 | 現金・電子マネー | 20種類以上 |
受取方法 | セブン銀行ATM | その場で受取可能 |
ギフトの設定金額 | 上限10万円 | 1円~10万円まで設置可能 |
ギフト購入時にかかる費用 | ギフト金額+送金手数料 | ギフト金額+購入手数料(0~5.0%)+消費税 |
サービス利用にかかる月額費用 | 1万円 | 0~5万円 |
サービス導入にかかる時間 | 1~2か月 | 最短3営業日で利用可能 |
ATM受取は、セブン銀行ATMが生活圏内にある方で、現金が手元に欲しいと考える受取人にとってはうれしいサービスといえるでしょう。
一方で、デジタルギフトはセブン・ペイメントサービスのATM受取を含め20種類以上の商品を取り扱っているため、受取人の都合にあわせてギフト商品を選べます。また、導入に関して最短3営業日で利用可能になるため、すぐに導入したい方に最適なサービスです。
デジタルギフトについて詳しく知りたい方はこちらから
ATM受取に関するよくある質問
ATM受取に関するよくある質問を紹介します。
- セブン銀行の口座を持っていないけどATM受取できる?
- ATM受取は個人から個人の利用はできる?
- ATM受取で受け取ると手数料はどのくらいかかる?
- 導入から利用開始までどれくらい時間がかかる?
それぞれ詳しく説明します。
セブン銀行の口座を持っていないけどATM受取できる?
ATM受取にはセブン銀行の口座を使わないため、口座を持っていなくてもATM受取を利用できます。
セブン銀行ATMがあれば24時間365日利用できるため、受取人の都合に合わせて受け取れます。
ATM受取は個人から個人の利用はできる?
ATM受取はBtoC送金サービスのため、個人から個人への送金はできません。個人から個人へ送金したい場合、口座間の送金やキャッシュレス決済での送金を使うことをおすすめします。
ATM受取で受け取ると手数料はどのくらいかかる?
ATM受取で受け取る際に手数料はかかりません。そのため、受取人は金銭的な負担はなく受け取れます。
導入から利用開始までどれくらい時間がかかる?
ATM受取は、導入から利用開始まで約1〜2か月かかります。開始日が毎月第一営業日のため、早ければ1か月程度で利用開始できるでしょう。
まとめ
ATM受取は、企業から個人へ送金できるサービスです。口座情報のやり取りも不要で、メールアドレスや携帯電話番号のみで受け取れるため、個人情報の管理も負担がかかりません。
ATM受取導入には、1〜2か月かかるため余裕をもって申し込みを行うことをおすすめします。
ATM受取を導入する方法は以下のとおりです。
- 面談
- 申し込み
- 手続き
- IPアドレス登録
- 利用開始
コストとしては、初期費用・月額費用・送金手数料がかかりますが、メール一通で送付が完了するため、工数削減にもつながります。
ただし、受取人の生活圏内にセブン銀行ATMがない場合、ATM受取のためにセブン銀行ATMまで出向かなければいけません。デジタルギフトであれば受取人が都合のよいギフト商品を選べるため、ATM受取以外のギフト商品を選びたい方に喜ばれることでしょう。
デジタルギフトに興味のある方はぜひ検討してみてください。